アメリカに行くにはパスポートだけではダメ? ESTAって知ってますか?

2009年から始まったESTA。
アメリカ旅行の際に、絶対に忘れてはいけない手続きです。
始まってしばらく経つので知っている人も多いとは思いますが、初めてのアメリカ旅行や、「前回が10年以上前…」なんて方は少し戸惑ってしまうかも知れません。

それでは、ESTAとは、いったい何なのでしょうか?
申請のしくみや、拒否された場合はどうすればよいのか、代行サービスを使うべきかどうかなど、初心者に分かりやすいようにまとめてみました。

ESTAとは?

ESTAはElectronic System for Travel Authorizationの略で、「エスタ」と読み、電子渡航認証システムとも呼ばれます。

日本人なら、アメリカへの渡航では、90日以内の滞在だと大使館や領事館でのビザの申請は必要なく、これまでだと、パスポートのみあれば、何も手続きをせずに渡航できたのですが、2009年から渡航前のESTA登録が必須になりました。

まず、誤解されやすいのですが、ESTAとはビザの一種ではありません。
ESTA導入前にアメリカに行ったことがある方なら、飛行機の中で紙(I-94、出入国カード)を渡されて、名前やパスポート情報などを記入した覚えがあると思いますが、この代わりになるものなのです。

以前は記入した紙を入国審査の時にパスポートと一緒に審査官に手渡して、その情報に問題がないかをチェックして入国を許可するかどうか決めていたのはご存知ですよね。(ESTA普及後に廃止。)

ESTAはこの内容を電子化して「飛行機に乗る前に」チェックすることを可能にしたのです。
9.11のテロを受けたセキュリティ強化対策の一環からスタートしたものです。

ESTAを申請しないとどうなるの?

ESTAを申請しないまま空港に行くと、チェックインを拒否されてしまいます。
「アメリカに上陸する全ての飛行機や船には、ESTA登録済もしくはビザを保有している者しか乗せてはいけない」という法律があるからです。
ちなみにESTAはアメリカに滞在する場合だけでなく、アメリカで乗り継ぎして他国へ向かう時にも必要です。

手続きはいつからいつまでにすればいいのでしょう?

米国行きの飛行機や船に乗る前ならいつでも大丈夫です。
大抵は即時判断されるのですが、すぐに結果が出ない事もあるため(許可保留)、公式では3日前までに済ませることが推奨されています。

手続きを忘れた場合は、直前に空港で申請することも出来ますが、そこでトラブルが起きた場合、旅行がキャンセルになってしまいますので気をつけてくださいね。
万が一、ESTAを拒否された場合にはビザを取得する時間も必要になるので、早め早めに済ませておくのが安心です。
一度申請すれば、しばらく有効ですので、旅行の計画のはじめの段階で手続きするのがよいかも知れません。

どこで手続きが出来るの?

エスタ申請サイト(https://esta.cbp.dhs.gov/esta/)にて申請が出来ます。

料金は? どうやって払うの?

申請料金は14ドルです。
クレジットカード・デビットカード・ペイパルのいずれかが必要で、申請の時にそのページから支払います。

ESTAに有効期限はあるの?

有効期限は「申請日から2年」か「パスポートの有効期限」のどちらか、先に来る方になります。
また、登録した情報が変わった場合(名前の変更など)にも無効となり、再申請が必要になるので注意して下さい。

ESTAの申請が拒否される理由は?

身に覚えがないのにESTAが通らない…ということもまれにあるようです。
犯罪歴もなく本当にまったく理由が思いつかないという場合は、
・ブラックリストに載っている人(犯罪者や、以前ビザを申請して拒否された人など)と同姓同名、
同じ生年月日
・質問の「はい/いいえ」を押し間違えた
のどちらかであるケースが多いようです。

拒否の理由が知りたくても、大使館や領事館はESTAの管轄外なので答えてもらえません。
大使館のHPによると、質問したい場合はアメリカ税関国境警備局(CBP)へE-mailするのがいいそうです(英語のみ)。

また、昨今はテロへの警戒がさらに高まっており、2014年と2016年に審査が少しずつ厳しくなっています。
まだ中東の渡航歴といった日本人にはあまり馴染みのない部分での変更なのですが、これから更に厳しくなっていく可能性もありそうです。

ESTAの申請を拒否されたらどうすれば?

ESTAで許可がおりなかった場合は観光ビザ(B-2)を取得しないとアメリカには行けません。
ビザ取得となると費用も掛かりますし、書類集め→大使館での面接→パスポートは預けて後日郵送される…など手順が沢山あり、自分でスケジュールのコントロールがしにくいです。

もし間違った情報を送ってしまったせいで拒否されたのなら、24時間後にもう一度しっかり確認しながら申請して結果を待ってみる事も出来ます。
しかし、他の理由の場合は、何度申請しても拒否されてしまい、解決になりません。
身に覚えがなく、ESTAを諦めたくない場合は上にも書いたように、CBPへ質問するしかないようです(英語)。

代行申請サービスを使うべき?

ESTAを本人の代わりに申請してくれる民間のサービスもありますが、相場は5000円程度。
今、このページを見れているのなら、最低でも基本的なインターネット知識はあると思いますので、是非自分で申請してみると良いでしょう。 名前や住所などの情報を入力するだけで何も難しいことはありません。
不安な方は、「ESTA 申請方法」と検索すると、スクリーンショット付きで手順を説明しているサイトが沢山あります。読みやすいサイトを選んで画面を見比べながら記入して行けば簡単です。

まとめ

とても簡単なプロセスですが、いざトラブルが起きると面倒なのがESTAです。
スムーズに旅行が出来るように早めの申請を心がけ、しっかりと入力内容を確認してから送信してください。

なお、情報は常にアップデートされていますので、最新のESTA情報や、もっと詳しく知りたい場合は、在日米国大使館のESTAのページ(https://jp.usembassy.gov/ja/visas-ja/visa-waiver-program-ja/esta-information-ja/)をご覧ください。

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