ハロウィンが終わったら今度は?北米の一大イベント、サンクスギビングって?

北米、つまりアメリカやカナダに興味のある人なら一度は聞いたことがあるでしょう「サンクスギビング」。日本では「感謝祭」ともいいますが、これってどういう意味がある日か知っていますか?

ほとんどの人は、「七面鳥を丸ごと焼いて食べる日」というイメージをもっているのではないでしょうか?

実は、この「サンクスギビング」は、最近日本で流行ってきた「ハロウィン」よりも重要で、北米ではクリスマスと並ぶ大イベントなのです。

基本的には、家族そろってお決まりのメニューを食べて過ごします。
宗教的なイベントかと思いきやそうでもなく、アメリカとカナダでも微妙に違っていたりします。

今回は「サンクスギビング」の成り立ちや両国での違いをご紹介します。

サンクスギビングとは?

Thanks(感謝)giving(与える)と言う名の通り、「与えられた物に対する感謝をしよう」という日です。

まずは、アメリカのサンクスギビングをご紹介します。
アメリカのサンクスギビングは11月の第4木曜日と決まっています。

感謝祭の始まりは1620年、アメリカに上陸した入植者達が冬を前にして食糧難に陥っていた時に、先住民たちに助けられて生き延び、無事越冬して、翌年作物がきちんと育ったので、先住民たちへの感謝で食事に招待したことからはじまったとされています。

しかし、実際にこの行事がアメリカ人にとって大切な家族イベントと認識されるようになったのは南北戦争後です。
当時の大統領であったリンカーンが国民の祝日として定め、家族が集まることを推奨してからだと言われています。

南北戦争は家族同士で戦うなど、とても悲惨なできごとでしたので、この行事を通して二分した国が再びひとつにまとまるようにと考えたようです。

それに対し、カナダのサンクスギビングは、アメリカより約1か月半早く、10月の第2月曜日と決まっています。

同じイベントなのになぜこのように日程が異なるのかというと、名前や食べ物が同じなので勘違いされがちですが、そもそもの成り立ちが違うのです。

諸説ありますが、歴史的にはカナダのサンクスギビングの方が先に始まったと言われています。
1578年にイギリス人の探検家が仲間と共に無事に大陸に到着したことに感謝してお祝いをしたのが始まりで、丁度、収穫祭の時期でもあったので、その流れで秋に行われるようです。

ただ当時は今のようなお祝いの形式ではありませんでした。
今の主流になっているアメリカ式のスタイルは、独立戦争後にアメリカからカナダに移住したロイヤリスト(英国王党派)達が広めたと言われています。

サンクスギビングのディナーって?

アメリカでもカナダでも、当日は「サンクスギビングディナー」として、お決まりのメニューが並び、食卓を家族や大切な人で囲みながら談笑して過ごします。

ディナーに欠かせないものは、
・詰め物(スタッフィング)をした七面鳥
・グレイビーソース
・クランベリージャム
の3つ。

その他は家庭によって変わります。

カナダではアメリカほどサンクスギビングが重視されない?

カナダとは「アメリカのサンクスギビング」とどう違うかというと、まずは、日程が異なります。
そして、アメリカはサンクスギビング後にブラックフライデーという商戦(ビジネス)がつきものですが、カナダのサンクスギビングはショッピングと関連付けられていません。
また、カナダは、アメリカほど帰省して家族が集まるというプレッシャーがありません。

そのため、休暇をとって、みなで帰省して、サンクスギビングを盛り上げ、終わったらすぐに、ブラックフライデーというショッピングでまた大騒ぎするアメリカとは異なり、カナダのサンクスギビングはゆったりとした連休なのです。

もちろん、カナダでもセールをやるお店もありますが、カナダ人にとっての買い物の本番はクリスマス翌日の「ボクシングデイ」という日です。
そして、家族と過ごさなければと遠方からわざわざ帰省するアメリカ人と違って、カナダ人は「行けたら行く」くらいのスタンスなのです。

このように、一見、似ているようで、結構違っている両国のサンクスギビング。
もし機会があったら是非、両国のスタイルを体験してみて下さいね!

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